ズミクロン50mmの次のレンズ選び
以前の記事で書いた通り、ライカM11の最初のレンズとして購入したのはズミクロンの50mmです。
標準レンズと言われているとおり、目の前で見ているものをそのまま切り取れる感じの画角で非常に使いやすいです。
ライカを購入してからずっとこのレンズ1本で楽しんできているんですが、だんだんと違う表現もしたくなってきました。
この違う表現というのが、自分の中では画角か描写のどちらかかな〜というのがあり、ここが迷いポイントでした。ここで言う描写は、わかりやすくいうとF値ですね。
ズミクロンはf2.0のレンズなので、それ以上のF値を求めるかどうかという感じです。
画角を変えるか描写を変えるか
画角についてはズミクロンの50mmを使っており、スナップをすることが多いので候補として上がるのは35mmか28mmかという感じです。
これまでの経験として、Sonyのα7iiiでTAMRONの28-200mmのズームレンズを使っているのと、Fujiのx100vを持っているので、28mmも35mmも経験としてはあります。
印象としては35mmが使いやすいよねというイメージで、28mmまでいくと使うシーンはある程度限られてくるという感じです。
ただ、ライカレンズのエルマリート28mmやズマロン28mmを見ていると物欲が刺激されてしまいます。特にズマロンのミニマルな感じがすごい良いですね。
一方で描写についてですが、ズミクロンのf2.0に特に物足りなさを感じたりはしていないんですが、ズミルックスやノクティルックスの作例を見てしまうと、どうしても気になってしまいますね。
この2つのレンズのF値解放で撮られた写真を見るピント面の背景から浮き立つ感じを自分でも経験したいという気持ちになってきます。
いざ新宿の防湿庫へ!
ということで、一度試してみないと分からないということで新宿の防湿庫へ行ってきました。
まずは北村写真機店。
最近はコロナも落ち着いてきて外国人観光客も増えてきてますね。お店にも外国人の方がいらっしゃいました。円安の影響もあって、きっと買い時なのではないでしょうか。
さて、お目当てのレンズですが、まずはノクティルックス。個人的に在庫が少ないのかな〜と思っていたんですが、結構豊富にありました。ノクティルックスは復刻版のf1.2のものもありますが、一番のお目当てはf0.95のノクティルックスです。
続いてズミルックス。こちらはやはり人気なのか少々在庫は少なめでした。35mmも50mmも状態が良いものは数本という感じですね。
で、エルマリートとズマロンですが、こちらも在庫は少なめで、美品はそれぞれ1本ずつでした。
ということでいざ試し撮りです。
見えてきた方向性
まずは画角からですが、28mmと35mmを試してみました。
店内で撮影したのみではありますが、やはり28mmは広いですね。意識が届かない部分まで入ってくる感じがあります。個人的にはやはり35mmが合うかなという印象。それでも50mmと比較すると広く感じるので、慣れるまでには少し時間がかかるかもしれないですね。
続いて描写の方ですが、こちらはズミルックスとノクティルックスで試します。ちなみにノクティルックスは50mmしかないです。
どちらも絞り解放で試し撮りですが、ノクティルックスのf0.95は圧巻ですね。これまで見たことのないとろけるようなボケ感です。これは一度使ってしまうと抜け出せなくなってしまうかもです。
しかも、ビルドクオリティも素晴らしく、ピントリングのしっとりと動く程よい重さがたまらないです。f0.95なのでピント合わせがシビアになりますが、そこを考え抜かれたピントリングの重さという感じです。これくらい重くないと微妙なピントの調整が逆に難しくなると思います。
また、レンズ自体の重さですが、カタログでは700gと記載されていたので結構重たいんだろうと想像していたんですが、体感としては700gもあるとは感じなかったです。
おそらく、しっかりとレンズを支えて撮ることになるからだと思いますが、レンズが重たいが故に使いづらいとかは全くないですね。
そしてズミルックスですが、こちらも本当に素晴らしい描写です。f1.4のボケ感も最高ですし、レンズ自体もノクティルックスと比べるとかなり小さく、取り回しも良さそうです。
ちなみに今回試し撮りしたズミルックスは、2022年に発売された40cmまで寄れる最新版ではなく、1つ前の世代のSUMMILUX-M f1.4/35mm ASPH.です。
最新のものは人気過ぎて予約待ち、且つ、いつ手に入るか分からない状態なので、今回は1つ前の世代で検討してます。
ということで、これ!というのは全然まだ選べない状態なんですが、画角を取るなら35mm、描写を取るならノクティルックスという感じでしょうか。
まずは28mmが選択肢からはなくなったということで、ズミクロン50mmの次のレンズ選びは一歩前進しました。